子供の牛乳アレルギー・アトピー性皮膚炎!知っておきたい基礎知識

1 子供の牛乳アレルギー・アトピー性皮膚炎
ご自身の子供さんに牛乳アレルギーやアトピー性皮膚炎の特質があるという親御さんも多いかと思います。
これらの特質は、現代病ともいわれるように、決して珍しいものではありませんが、症状が重篤化しないよう、適切に対応していく必要があります。ここではその対応の基礎知識をご紹介いたします。
なお、アレルギーやアトピーという特質は個人差が非常に大きいものですので、一般論のみに依拠することなく、主治医にも十分に相談をすることが大切です。

2 牛乳アレルギーについて
子供さんの場合、幼少期の検査等で、牛乳アレルギーの存在が発覚することが多いと思います。
まず、乳幼児の場合は、主食である母乳や、粉ミルクの対応に注意をする必要があります。
母乳や粉ミルクを与えることができないと、当然、カルシウムが不足していますが、牛乳アレルギーに対応しているミルクで補充することもできます。
ただし、牛乳アレルギー対応のミルクだけを用いると、その他の栄養が不足する場合がありますので、他の食品からこれを補う必要がある点に注意が必要です。
また、牛乳アレルギーがある場合、乳製品を一切食べることができないとがっかりされるかもしれません。
これについては、牛乳の代替として豆乳を用いる方法がありますし、こうした製品も市販されていますので、ご検討ください。

3 アトピー性皮膚炎について
子供のアトピー性皮膚炎は長期化・重症化するケースも多く、早期に医師に相談し、治療をすることが大切です。
アトピー性皮膚炎の治療法としては、近年、次々と画期的な手法が開発されており、そうした最新の治療法を導入している病院へ行くことも有効でしょう。
もっとも、現時点では、おそらくほぼ多くの病院で処方される、ステロイド剤の塗り薬を使用することが一番一般的かつ有効といえます。

ステロイド剤については、一時期、週刊誌やワイドショー等で、危険な薬剤であるかのような報道が大々的になされたこともあり、極力使いたくないと考えている方も多いかもしれません。
確かに一部の重症疾患で処方される、飲み薬としてのステロイド剤については副作用の危険性も大きいといわれていますが、塗り薬を適正に使用する限りは、大きな問題はないと考えられています。
もっとも、子供の場合は皮膚がデリケートですので、必ず医師の処方に従い、指示された量を、指示された方法により使用することが必要です。
ステロイド剤は、体の部位によって、その薬剤の強さを変えて処方されますし、一回あたりの塗る分量も、部位や症状に応じて決定するものです。
自己判断で塗る量を増やすことも、減らすこともすべきではありません。
また、アトピー性皮膚炎用のステロイド剤は薬局で市販もされていますが、薬剤が強力であることも多く、とくに子供には市販薬は使用すべきではないといえます。