【薬剤師監修】子供の牛乳アレルギー・アトピー性皮膚炎の処方薬

2018年06月18日

子供が牛乳アレルギー・アトピー性皮膚炎になり、

「子供がアトピー性皮膚炎と診断された!」

「牛乳アレルギーでじんましんがでた!」

「このクスリって大丈夫なの?」

といったアレルギー・アトピー性皮膚炎の子供をもつ親の疑問に答えるために、身内の薬剤師に記事監修してもらいました。

東京薬科卒業後、東京の病院で10年勤め、現在は関西圏の薬局で活動中の現役薬剤師です。


薬の種類から、使用方法について説明します。



★塗り薬(外用薬)

保湿剤アトピー性皮膚炎と言われて最初に処方されるのは、保湿剤でしょう。

保湿剤の種類としては、以下があります。


●ワセリンなど

アブラを表面に塗ることで、皮膚の水分を保つもの。

●ヘパリン類似物質(例:ヒルドイドなど)

吸湿することで、皮膚に潤いを与える。

●ステロイド外用剤(例:リンデロン軟膏など)

アトピー性皮膚炎の特効薬。皮膚の炎症を取り除いてくれる薬剤です。


ステロイドに対しさまざまな誤解があるため、ここでいくつか取り上げたいと思います。



誤解①ステロイドは顔がパンパンに腫れる?

ステロイドの塗り薬は、全身作用を軽減して局所作用(つまり皮膚への作用)に留めたおくすりです。

顔からパンパンに腫れる症状は内服や注射のおくすりにみられます。

そのためカラダの中に吸収される割合が、極微量の外用剤は顔がパンパンに腫れることはないのです。



誤解②ステロイドを使うと皮膚が黒くなる?

アトピー性皮膚炎は皮膚が炎症を起こしています。

例えていえば、転んで擦りむいた時のような状態で、炎症が沈静してくるとかさぶたのように必ず黒くなるのです。

ステロイド外用剤の副作用はむしろ、黒くなるのではなく、皮膚が白抜ける『白斑(はくはん)』と言われる症状があります。



★塗り薬の使い方

まず「水分の多いもの」を塗り、次に「油分を含んだもの」を塗る、これが鉄則です。

アブラは水を弾いてしまうため、いくらアブラの上に水分の多いくすりを塗っても弾いて効かないのです。

塗布するくすりの量は、自分の指先〜指第二関節の長さ分に対し手のひら二枚分の広さを塗りましょう。

そのほかステロイド外用剤を使用した場合、目の中に入ってしまったり、子供の口に入るのを防ぐため、ティッシュできちんと指を拭うことが重要です。


★飲み薬(内服薬)

●抗ヒスタミン剤

例)ザイザル、エバステル、アレグラなど内服することで効き目を表します。

このおくすりは世代が2つに分かれており、第一世代については一番に眠気が副作用として注意するところです。

お子様の場合、自転車をこぐ際に眠気が起きることも考えられるため、そのことを子供に伝え注意を促すことが必要ですよ。

●ステロイド剤

例)acプレドニンなど過剰な炎症となっているアトピー性皮膚炎を沈静化するため、免疫を抑えるはたらきがあります。

副作用があるため、量によっては対策が必要な薬剤です。



子供の牛乳アレルギー・アトピー性皮膚炎!薬剤師さんからの見解


最近は子供のアトピー性皮膚炎の患者がとても増えていることに、調剤薬局に努めている私自身がとても感じました。

中でも食べ物などのアレルギーなどによる影響の子供が増えました。

昔は現代のような詳しい検査をしなかった為か?ここまではいなかった様な気がします。

これは食べ物などの食生活の変化によるものや清潔な生活環境によるものなど要因は様々あります。

食べ物アレルギーの中でも、数が多い牛乳アレルギーについてお話し致します。


牛乳アレルギー・アトピー性皮膚炎の発症時期

まだ子供が離乳食を始めない段階でも母親の乳製品接種により母乳から介して発症する子供もいれば、離乳食を開始してから症状がでてくる子供もいます。

牛乳アレルギーによるアトピー性皮膚炎と診断する為には、離乳食前では食物除去試験や食物経口負荷試験を経て診断していきます。

これは母親が原因と疑われる食べ物を制限すればいいのでしっかり医師の指示の元に行われることが多いのですが、問題は離乳食開始後の子供に対してです。

今は経口免疫療法を行う事が増えてきました。

昔はアレルギー原因物質は除去したものをたべていましたが、今は少しずつ接種してその原因に対して免疫をつけて改善していくことが増えてきました。

しかし、これは素人である母親が子供が牛乳アレルギーがあるのに少しずつ試していくのはとても危険なことで、呼吸停止した子供もいます。

ですので、牛乳だけでなくアレルギーの可能性がある食べ物をみつけたら、必ず医師に相談する事が大切です。


牛乳アレルギーの改善時期

この経口免疫療法をしなくても、牛乳アレルギーを含め、乳児期に見れる食べ物アレルギーは3歳ぐらいまでに50%、6歳ぐらいまでに約80%の子供が食べられるようになるといわれています。

その年齢までずっと牛乳アレルギーによるアトピー性皮膚炎の痒みや湿疹が継続するのは辛いと思いますので、湿疹に対しての薬の使用が大切になってきます。

内服と外用と両方からの治療が大半ですが、今回は外用について説明いたします。


アトピー性皮膚炎に有効なステロイド剤について

今は、アトピー性皮膚炎に対して一般的なのがステロイドによる塗布治療です。

ひと昔前ですと、ステロイドは強いし怖いイメージを持つ方が多かったですが、心配している副作用は医師の指示の元に使用すればほとんど外用の場合は出ません。

指示を守らずに、自己判断で塗布を減量してしまったっり、中止してしまう方がアトピー性皮膚炎を悪化させる要因になっています。

今の治療方法は、症状が改善してきても塗るのをやめず1日おき、2日おきに減量していきアトピー性皮膚炎を悪化を抑えます。

しっかりと皮膚のバリアーができるまで保湿していくことがアトピー性皮膚炎の治療では重要ですので、牛乳アレルギーが改善していくまでしっかりと湿疹症状がでないように毎日のケアが大切です。 

子供の牛乳アレルギー・アトピー性皮膚炎の体験談
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